Youtube、インスタグラム、Twitter、ネットニュース、まとめサイト。
現代日本人は、インターネットでの情報収集に毎日多くの時間を費やしている。
では、1週間前に見た情報を、あなたは何個思い出せるだろうか?
実は、インターネットで得た情報は3%しか記憶に残らないという実験結果がある。
だらだらスマホを見ていた97%のインプット時間は、7日後には無意味になってしまう。
それってすごく勿体無い。
今海外で話題になり始めている、「コモンプレイスブック」は、そんな97%の忘れられるはずだった知識を保存するのに最適なノート術。
やり方はシンプル、紙のノートに手書きで情報を写すだけ。
コモンプレイスブックは自分の興味を詰め込んだアイディアの宝庫。
せっかくのインプットは、コモンプレイスブックにスクラップして仕事や創作のネタに昇華しよう!
スタンバイフェイズ:コモンプレイスブックとは
アイディアと情報をスクラップする第二の脳
コモンプレイスブックは気になる情報を1冊のノートに手書きでまとめるノート術。
覚えておきたい本の内容、ファッション、スケッチなど、何でも記録していくことで、第二の脳の役割を果たす。
コモンプレイスブックは単なる保管庫ではなく、集めたさまざまなアイディアを混ぜ合わせる場所。
あらゆるカテゴリの情報は、1冊のノートという共通の場で見返す機会を得る。
これにより、アイディア同士が組み合わさり、時に化学反応が起きるのだ。
「コモンプレイス」ってどういう意味?
「commonplace」単体は「ありふれた」「平凡なこと」「決まり文句」と訳される。
これが「commonplace book」となると、記憶すべきことを書き留めるノートという意味になる。
つまり備忘録である。
読書ノートという意味で使われることも。
後で役立ちそうなメモや、興味が湧いた雑学などを、ジャンルにこだわらずガンガン書き留めよう。
あのシャーロック・ホームズも愛用!
コモンプレイスブック自体の歴史は古く、1685年にジョン・ロックという人物によって「摘要集の新しい作成法」という本が出版されている。
新聞や雑誌の興味深い部分情報を、テーマ別にスクラップするのが当時の人気の娯楽だったようだ。
コナン・ドイル著のシャーロック・ホームズにおいても、「頼りになる索引」として度々登場。
彼は備忘録の内容をアルファベット順に並べ、情報を検索しやすくしていた。
ほぼ日weeks×コモンプレイスブックがアツい!
ほぼ日手帳weeksを使ったMegan Rhiannon氏のコモンプレイス動画「how i use my notebooks (update!) | hobonichi weeks, commonplace ✸」が海外で話題に。
バレットジャーナルに続く、新たな手帳術として日本でもブームの予感。
ほぼ日weeksとは、株式会社ほぼ日の人気シリーズ「ほぼ日手帳」の週間タイプの手帳。
携帯に便利な縦型スリムタイプで、巻末に71ページの方眼ノートがついている。
Megan Rhiannon氏のコモンプレイスは、丸シールを使ったカテゴリ分けが特徴。
見返した際、よりアイディアを検索しやすくなった。
上記動画ではウィークリーページに日記、メモスペースに週間トラッカー・タスク・読んだ本などの記録、巻末方眼ノート部分にコモンプレイスという使い方が紹介されている。
コモンプレイスブックはどんなノートでも構わないが、手帳と一冊で使いたい場合はほぼ日weeksが便利。
メインフェイズ:コモンプレイスブックの書き方
この記事では、Megan Rhiannon氏スタイルをベースに、私のコモンプレイスブックの書き方を紹介。
ノートはとりあえずロルバーンポケット付きメモLサイズを使用している。
ポケットにシールを入れられて便利。
切り取り線がついているのでいらないページを外すのも簡単。
❶カテゴリごとにキーを設定
メモする内容のジャンルごとに、色や記号を設定。
設定したカテゴリ分けのルールをキーと呼ぶ。
キーにはセリアで購入した15mmのカラーシールを使用している。
ちょっと大きかったので、これから作る方はもう一回り小さいサイズがおすすめ。
他にも好きなマーカーを使ったり、カテゴリごとに違う万年筆インクで書くのも楽しい。
最近はくすみカラーの丸シールなんかも出ているけど、
色が似ていると見返した時にわかりにくい。
はっきりと違う色を採用した方が便利だゾ。
ちなみにキーは最近アップデートしました。
❷ページに縦線を引く
ページの左から5センチほどのところに、縦線を引き分割。
ほぼ日weeksを使う場合は、あらかじめ線が引いてあるので便利。
やらなくても良いが、やった方が見やすい。
❸メモ・アイディアを書く
左側にカテゴリを示すキー、右側に保存しておきたいメモやアイディアを書く。
一つのアイディアに対してカテゴリを複数付与しても良い。
あとで元ネタを探せるよう、出典を記載しNotionにも保存している。
バレットジャーナルにメモした内容を転記することもあるが、その場合はページ数を記載しリンクしている。
キーの下はざっくりとした内容の見出し。
情報を検索する際、キーの部分だけ追えばアクセスできるので便利。
❹横線で区切り、次のアイディアを書く
書き終わったら横線で区切り、次のアイディアを下に続けていく。
ノートを1年でちょうど使えるように、あらかじめ日付ごとでスペースを区切っている人もいるらしい。
だが、1日で書く量が制限されてしまうのはもったいない。
スペースを気にせず、続きに好きなだけ書いていくのがおすすめ!
今回はノートでやる方法を紹介したけど、ルーズリーフやシステム手帳を使って1Pに1情報にすれば、ホームズみたいに五十音順やカテゴリで情報の並べ替えができるな。
いらない情報を捨てるのも簡単なので良さそう。
バトルフェイズ:なぜノートに手書きが良いのか
情報を保存するなら、NotionやGoodnote5など有用なツールがたくさんある。
わざわざノートに手書きしなくとも、デジタル管理すれば良いのでは?と思う人も多いだろう。
あえてアナログなのには、理由がある。
1:情報が厳選できる
自分の手で文字を書くのは面倒くさい。
タイピングの方が早いし、コピーペーストやWebクリップを使えば一瞬だ。
しかし、手書きの手間こそが情報の厳選に役立つ。
あなたのNotionは、いらない情報が溢れて必要な情報が埋もれていないだろうか?
コモンプレイスブックに集めた情報は全て、時間をかけてノートに書き写す価値があったもの。
つまり、自分にとって本当な重要なことだけが蓄積されていく。
逆に、書き写すのが面倒で情報の保存を怠る…というパターンには注意だな。
2:記憶に残りやすい
手を動かして情報を書き写す、という行為は「運動性記憶」なので記憶に定着しやすい。
これはタイピングより、紙に手書きした方が効果が高くなる。
あのネタをメモしたな、という記憶があることで情報を活用する機会が増える。
また、新しい情報を書き込む際に以前書いた内容が目に入るのも、記憶の定着に一役買っている。
NotionやEvernoteでは1クリックで共有して終わり、なので以前メモした内容を見返す機会が少ない。
結果、有用な情報も取り出されることなく埋もれることに。
3:情報を俯瞰できる
一冊のノートにまとめることで、見返す際に異なるジャンルの情報が雑多に目に入る。
つまり、一度にさまざまな分野のアイディアから同時にインスピレーションを得られる。
あるジャンルでは当たり前のことが、別のジャンルでは斬新で画期的な方法かもしれない。
組み合わせることで、大ヒットする新商品やバズるアイディアが生まれるかも。
例えば、洋服に別のジャンルの素材を掛け合わせ、労働者の丈夫な作業着としてヒットした商品がある。
生地に綿ではなく帆布を採用し、ポケットの四隅に馬用ブランケット金具(リベット)を打ち込み、破れにくく長持ちするズボンが出来上がった。
そう、ジーパンである。
新しいアイディアとは、違うところにおかれた古いアイディア。
私のお気に入りの本「仕事は楽しいかね?」で、マックス老人が言っていた。
アイディアを生み出すツールとして、コモンプレイスブックは最適だ。
エンドフェイズ:まとめ
私はとりあえず家に余っていたロルバーンで始めてみた。
今までYoutubeやTwitterで流し見していた情報の中から、さっそく気になる物を書き留めている。
ブログや二次創作活動のネタ帳として活用していきたい。
キミは昨日、ネットでどんな情報に触れたかな?
思い出せなかった人はぜひ、コモンプレイス・ブックを始めてみよう!
コメント