私、決闘者のマサキ!こっちは影武者のもう一人のボク。
今回はようやく、我らが「六武衆」を紹介する回でござる。
ちんたら書いてたら色々と新展開が来て加筆修正で遅くなったぜ…。
嬉しい誤算だったけど。
かえって推すには絶好の機会では?
じゃあ間に合ったな。
スタンバイフェイズ:六武衆って?ああ!
六武衆。それはかつてデュエルリンクスで環境トップに君臨した、遊戯王のデッキテーマのひとつ。OCGでも大会優勝者が使用していたことがある。
さて遊戯王の黎明期、OCGやGBソフトで遊んだことがある人なら、一度はこの絵を見たことがあるのではないだろうか。
紫炎の影武者。攻撃力800・守備力400のバニラモンスター。遊戯王がOCG化する前のゲームボーイソフト(1998年12月発売)にて登場した。カード化したのは1999年2月、遊戯王OCG最初のカードパックである1期 Vol.1。カードのテキストは以下。
シエンに仕える影武者。鋭い切れ味の名刀を持つ。
「紫炎の影武者 」カードテキストより ©高橋和希 スタジオダイス/集英社
そう、彼が仕える「シエン」とは、「天下人 紫炎」であり「大将軍 紫炎」であり、現在の私のエースモンスター「真六武衆ーシエン」その人である。
「天下人 紫炎」が収録されたのは4期のSHADOW OF INFINITY (2005年11月発売)なので、なんと約7年越しに主君が登場したことになる。そして、その紫炎に忠誠を誓う6人の武人こそ、我らが「六武衆」。彼らの登場により、紫炎テーマは戦略だけでなくストーリーもより魅力的に展開されていく。
テレ東版アニメで初めて召喚されたモンスターを覚えているだろうか?
城之内くんが攻撃表示で召喚した、この「紫炎の影武者」である。遊戯王は六武衆で始まったと言っても過言ではなかろう。
シンクロモンスター、エクシーズモンスター、リンクモンスターと順調に強化され、制限は食らいつつもその強さは令和においても健在。リンクスでもまだまだ戦える。KCGT?どんな効果だ?いつ発動する?
本記事では、そんなリンクスにおける「六武衆」について、満を辞してご紹介。
やっとらしくなってきたな。
メインフェイズ:六武衆の魅力とは?
モチーフは戦国武将!
六武衆は戦国武将がモチーフ。若いイケメンから渋い老戦士まで、硬派でカッコいい戦士族で構成されており、それぞれ元ネタの戦国武将がいる。一例を紹介しよう。
六武衆の元ネタ
※著作権の都合上、カード画像はイメージでお送りいたします。
「天下人 紫炎」のイラストを見ていただけると一発でそれとわかる、モデルは織田信長。
「真六武衆ーシエン」の鎧には悪魔の羽のようなものがついてるが、これは元ネタが「第六天魔王」を自称していたことから、魔王っぽいデザインになっていると思われる。かっこいい。
「大将軍」と「天下人」が共に炎属性なのは比叡山焼き討ちのイメージからだろうか。
前田利家。いらすとやに本人の似顔絵はあったが、槍の又左には槍を持っていて欲しい…ので足軽の画像ですまない。決して攻撃力1000のダイレクトアタックを揶揄しているわけではない。採用されることはまずないが、六武衆といえばヤリザ殿というくらいネタ枠として愛されている。でも使いこなせば本当は強いんでござるよ。
ちなみに同じく前田利家モチーフの「不意打又佐」というカードもあるが、こちらは六武衆カードではなく、特にシナジーはない。
二刀流といえば、宮本武蔵。場に他の六武衆がいれば、一度のバトルフェイズで2回攻撃が可能。しかし攻撃力が1400としょっぱいのでデッキに組み込まれることはまずない。だがヤリザ殿と違ってOCG大会優勝デッキに採用されたことがあるぞ。
なおライバル佐々木小次郎が元ネタと思われる「六武衆ーイロウ」は裏守備表示のモンスターを破壊する効果を持つ為、私は採用している。
その他、「柴田勝家(真六武衆ーエニシ)」「源頼朝(真六武衆ーシナイ)」「北条政子(真六武衆ーミズホ)」等がいる。誰もが知るメジャーどころだけでなく、「桐野利秋(六武衆ーザンジ)」、「那須与一(六武衆ーヤイチ)」といった、知る人ぞ知る武将も元ネタになっているのが良い。
「六武衆」自体の元ネタは仏教の八部衆という仏法を守護する8神。八部衆は、釈迦如来の眷属でもある。六武衆もまた、義に固く、情に篤い、紫炎に忠誠に誓った武士たちだ。
英語版は「Six Samurai」。黒澤映画の「Seven Samurai」もとい、「七人の侍」のオマージュでもあるだろう。
なお「サムライ8 八丸伝(岸本斉史・原作 大久保彰・作画/集英社)」については、本記事で語録を濫用しているが無関係である。
6人だけじゃない!「真」と「影」の六武衆
聡明な読者は上記を読んで気付いたかもしれない。「あれ?6人以上いるくね?」と。だが5人目の四天王的なことではなく、裏四天王的なやつである。
六武衆には現役の「六武衆」のほか、六武衆を影から支える忍者集団「影六武衆」、そして先代六武衆の若かりし頃の姿である「真六武衆」と三種類存在する。
六武衆時空において現役にあたる六武衆。自身が破壊される時、他の六武衆を身代わりに破壊できる。
六武衆のサポートをしている6人の忍者。他の六武衆が破壊される時、墓地の自身を代わりに除外できる。
先代の六武衆の若かりし頃の姿。共通の効果はないが、それぞれ対応する現在の姿のカードと似た効果を持つ。
これら3種類のほか、「紫炎の足軽」「シエンの間者」など六武衆以外にも紫炎に仕える者たちがいる。
真六武衆は現在の姿である「六武衆の師範」や「紫炎の老中 エニシ」なども存在しており、現役時代と見た目や効果を比較するのも楽しい。
考察が楽しい!裏切りと陰謀渦巻く戦国時代らしいストーリー
現在の遊戯王カードにはバニラモンスターが少なく、かつてフレーバーテキストが書かれていた欄は米粒大の文字でインチキ効果が書き連ねられている。だがカードに書かれたイラストから、背景にある物語を伺い知ることができる。
当記事冒頭で紫炎の影武者を紹介したが、彼は六武衆ではなく「紫炎」に仕える影武者である。しかし、後に何らかの事情で敵対していく。その様子は「実力伯仲」「真剣勝負」「拮抗勝負」などのカード絵でストーリー展開されている。
敵対している影武者はシナイ・ミズホ夫婦と同じペンダントをしていることから、二人の息子との噂。影六武衆にも同じペンダントをしている「ハツメ」がおり、こちらも娘説が濃厚だ。母ミズホは紫炎を裏切り息子側についたようだが、彼女はどうなるだろうか?かつての仲間や親子が敵対するのは、戦国の世ではよくあること。今後どう展開していくのか、実に楽しみだ。新規カードくれ。
私…心眼もってないけど、影六武衆がこの先ややこしい事になりそうだってのは分かるよ。
なお、影六武衆の頭領の名は「リハン」。何とも不穏な響きだが、元ネタの服部半蔵から名付けただけかもしれず、まだ離反するとは決まっていない。この世界に絶対はない。
最近マスターデュエルで六武衆のストーリーモードが追加されたぞ!
今まで謎だった部分が明かされているかも?
いい加減早くいんすとーるするでござるよ。
デッキ組む時間ないからもうちょっと待って。
相手の罠や魔法を無効化!エースモンスター「真六武衆ーシエン」
六武衆はユニークな効果を持つモンスターが多々いるが、やはり魅力的なのは「真六武衆ーシエン」。かつて相当暴れた為、今でもトラウマを抱えている決闘者もいるそうな。
戦士族チューナー+チューナー以外の「六武衆」モンスター1体以上
①:1ターンに1度、相手が魔法・罠カードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし破壊する。②:フィールドのこのカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分フィールドの「六武衆」モンスター1体を破壊できる。
「真六武衆ーシエン」カードテキストより ©高橋和希 スタジオダイス/集英社
1ターンに一度ではあるが、魔法・罠を無効化し破壊する効果は強力。「融合」など相手のキーカードを封じることができればこちらのもの。こちらが攻撃する際も相手の伏せカードが1枚なら安心して突っ込める。リンクスでは魔法・罠ゾーンが3枚しかないので、シエンを2体立てることができれば安心感は高まる。
フィールドに他の六武衆がいれば代わりに破壊できるほか、自身のシンクロ素材である「影六武衆ーフウマ」にも身代わり効果があるのも便利。
惜しむらくは攻撃力が2500と控えめな点。相手の高打点モンスターに簡単に突破されてしまう。侘び寂び。
「粉砕」や「絆の力!」スキルでゴリ押したり、「六武派二刀流」等の罠カードを使って切り抜けよう。
【六武派二刀流】
自分フィールドのモンスターが表側攻撃表示の六武衆1体のみの場合に発動可能な罠。相手のカード2枚を手札に戻すことができる。
発動タイミングを誤ると再び同じカードを出されて散体する。
初心者にも優しい!簡単★5シンクロ
基本的には★1チューナーのフウマと、その他★4六武衆でシエンをシンクロ召喚して戦う。シンクロを重ねたり複数モンスターでシンクロしたり、ペンデュラムしたりする必要がない為、初心者でもとっつきやすい。
かつては★2チューナーと★3カゲキというパターンもあったが、現在の環境では★4エクシーズを狙いやすいよう、★4で固めるのが主流となった。
シエン以外のEXモンスターも同じ★5シンクロか、★4エクシーズとシンプル。その他★4モンスター2体とフウマによる★9シンクロも可能。
カゲキやゲンバを採用していた頃は、よく★9の鬼岩城を召喚しようとしたものの暗算を間違える事故が多発していたぜ。
現在は組み合わせが固定化された故、算数が苦手でも安心でござるな。
【真六武衆ーカゲキ】
★3効果モンスター。召喚成功時にレベル4以下の六武衆を特殊召喚可能。「影六武衆ーゲンバ」や「六武衆の影武者」などの★2チューナーを召喚してシエンやアルマデスのシンクロにつなげていた。
攻撃力は200だが、フィールドに他の六武衆がいると1500アップする。
高打点を打ち破れ!頭脳とタクティクスで勝負
その強力なロック効果で盤面を制圧し、一躍環境トップとなった六武衆。エクシーズやペンデュラムのが実装された現在、非常に苦戦を強いられている。除外・バウンス・破壊といった厄介な効果や、魔法罠耐性を持つモンスターが簡単に特殊召喚される為だ。元々モンスター効果には弱い。
しかし、その強力なモンスター達を知力を尽くして打ち破ることこそ醍醐味。攻撃力3000越えのモンスターでのパワープレイも楽しいだろうが、頭を使ってそれらを撃破するのは格別の気持ちよさがある。
ポチポチゲーや周回ゲーに飽きたら、ぜひ六武衆でランク戦へ。初心者だけでなく、縛りプレイがお好きな玄人も楽しめるはず。
頭脳勝負と聞くと難しそうでござるが、相棒殿ですら一応使えているから気軽に使ってみてほしいでござる。
どういう意味だよ。
無課金でも組みやすい!半額対象のメインボックス
六武衆デッキの基本カードは第19弾メインBOX「ウォリアーズ・ユナイト」に収録されている。キザルと六武衆推参は第12弾メインBOX「クルセイダーバトルグラウンド」のRカードだが、なくても何とかなる。そのほか「大将軍 紫炎」や現役六武衆は第5弾ミニBOX「ブレイド・オブ・スピリッツ」に収録。
リンクスでは時々、過去パックの使用ジェムが半額になるセールが開催される。上記3つのBOXは全てセール対象。通常9000ジェム必要なところ、セール中なら4500ジェムでメインBOX1周可能。無課金でもとりあえずシエンとキザンが1枚ずつあれば始められる。まずは「ウォリアーズ・ユナイト」を1周してみよう。
さらに、先日ついに実装された「六武衆の影ー紫炎」もランク戦報酬。50勝するだけでジェムを使うことなく入手可能。初心者や対人戦に慣れていないとハードルが高く感じるかもしれないが、たとえストラクをそのまま使ってでも数打てば当たる。臆することなくランク戦に挑もう。
次回予告
どうだろう、六武衆を回したくなってきただろうか?
次回は基本のデッキレシピを紹介予定。少しでも興味を持ってもらえたら、ぜひ一度組んでみて欲しい。
かつての環境デッキだけあって、過去に組んだデッキを持っている御仁も多いことと思う。久々に使ってみるか、そう思って頂ければ幸いである。
ここまでプレゼンしておいてなんだが、私もぶっちゃけ頭脳プレイより脳筋パワープレイの方が好きだ。
は?と言いたいが…。相棒殿のおつむの出来は心得ておる故、まあ驚きはしないでござる。
では何故ここまで六武衆に拘っているでござるか?
カッコいいから!!!!!
世間がどう思おうが時代遅れかどうかはオレが決めることにするよ。カッコいいから使って勝ちたい!
次回、六武衆の基本デッキレシピ。令和に六武衆デッキを握る筆者の、リアルな使用感と共にお届け。
デュエルスタンバイ!
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